カテゴリー: 弁護士雑感

  • 「AIと生き抜く弁護士を目指す会」を立ち上げました

    第一東京弁護士会の有志とともに「AIと生き抜く弁護士を目指す会」を立ち上げ、世話人の一人としてこの会を主宰しています。会のサイトを公開しましたので、ご報告します。

    どのような会か

    生成AIに象徴される変化の時代に、弁護士はどうあるべきか、弁護士会を支える派閥はどうあるべきか。その根本の捉え方をめぐる考え方の違いから、私たちはそれまで身を置いてきた既成の派閥と距離を置きました。しがらみなく、これからの弁護士と弁護士会のあり方を構想するための集まりです。

    私たちが掲げる言葉は「核の太い、筋肉質な弁護士会へ」。基本姿勢は次の三つです。

    1. 会の業務を再編する──会員7,600名超、業務・意識・所得が大きく分化した今、「何でもやる会」ではなく、会にしかできないことを核として業務を再編すべきだと考えます。
    2. 弁護士自治は一歩も引かない──業務の再編は自治を軽くすることではありません。自治の核心である資格審査・綱紀・懲戒にこそ、資源を集中すべきだと考えます。
    3. 浮かせた資源を若手の業務基盤に注ぐ──再編で生まれる財源・人員・時間を、会員の半数超を占める若手の業務基盤の確立に集中投下すべきだと考えます。

    なぜ立ち上げたのか

    私はこれまで、派閥の中心メンバーの一人として、会務運営、会内人事、選挙活動にも深くかかわってきました。その私が昨年、弁護士会や派閥のあり方について、深く考える機会を得ました。

    時期を同じくして、生成AIの能力が爆発的に向上し、法律事務の風景を急速に塗り替えています。このブログの題名は「新時代のプロフェッションを目指して」です。弁護士という職業の輪郭をどう引き直すかは、私がずっと考えてきたテーマでしたが、その問いが現実のものとなりました。業務独占の境界線が動き始め、制度側の対応が追いついていない。そのしわ寄せは、会員の半数超を占める若手に最も及んでいる。前提が変わったのですから、会のかたちも変わらなければなりません。

    会員の皆さまへ

    会のサイトには、基本理念と改革の構想のほか、代言人が「三百代言」と蔑まれた時代からAIの時代までの弁護士と弁護士会の150年をたどる読み物シリーズ『青い風は、まだ吹いているか』(全15話)を掲載しました。弁護士自治がどのように勝ち取られ、守られてきたのか。その歴史の上に、私たちの構想は立っています。

    核の太い、筋肉質な弁護士会へ。この考えに賛同いただける方は、ぜひ私たちに力を貸してください。

    AIと生き抜く弁護士を目指す会:https://atarashiikaze2026.pages.dev/

  • 弁護士の登録番号と修習期の早見表(2016.4版)

    毎年好評の「弁護士の登録番号と修習期の早見表」です。近時は、弁護士選びのインフラ的にご利用頂いているようで、何よりです。今年版は、4月時点における経験年数を付加してみました。
    なお、弁護士の登録番号は、日弁連ホームページの弁護士検索ページで簡単に調べられます。
    但し、以下の点に注意してご利用下さい。

    1. 一度弁護士登録しても、留学・出産・病気などにより一度弁護士登録を抹消して、その後再登録した場合等、新たに登録番号が付く場合がありますので、そういう弁護士は下記の早見表とは修習期が異なり、実際には経験豊富だった、ということがありえます。
    2. 学者先生が弁護士登録した場合や、裁判官・検察官が退官後に弁護士登録したような場合には、下記早見表は意味がないでしょう。
    3. 既に退会・死亡等で登録抹消された方の番号は、実際の期とズレている可能性があります(早見表作成時における弁護士会への登録情報をもとに作成しているため、登録抹消されている弁護士の情報は正確に扱えません)。

    1期 5251~ (68年目)
    2期 5392~ (67年目)
    3期 5603~ (66年目)
    4期 5835~ (65年目)
    5期 6078~ (64年目)
    6期 6263~ (63年目)
    7期 6498~ (62年目)
    8期 6720~ (61年目)
    9期 6908~ (60年目)
    10期 7168~ (59年目)
    11期 7447~ (58年目)
    12期 7716~ (57年目)
    13期 7991~ (56年目)
    14期 8311~ (55年目)
    15期 8634~ (54年目)
    16期 8974~ (53年目)
    17期 9355~ (52年目)
    18期 9789~ (51年目)
    19期 10292~ (50年目)
    20期 10791~ (49年目)
    21期 11267~ (48年目)
    22期 11782~ (47年目)
    23期 12320~ (46年目)
    24期 12844~ (45年目)
    25期 13507~ (44年目)
    26期 14013~ (43年目)
    27期 14509~ (42年目)
    28期 15050~ (41年目)
    29期 15535~ (40年目)
    30期 16028~ (39年目)
    31期 16452~ (38年目)
    32期 16899~ (37年目)
    33期 17318~ (36年目)
    34期 17811~ (35年目)
    35期 18291~ (34年目)
    36期 18743~ (33年目)
    37期 19161~ (32年目)
    38期 19588~ (31年目)
    39期 20037~ (30年目)
    40期 20485~ (29年目)
    41期 20962~ (28年目)
    42期 21448~ (27年目)
    43期 21949~ (26年目)
    44期 22416~ (25年目)
    45期 22912~ (24年目)
    46期 23371~ (23年目)
    47期 23877~ (22年目)
    48期 24453~ (21年目)
    49期 25107~ (20年目)
    50期 25761~ (19年目)
    51期 26427~ (18年目)
    52期 27091~ (17年目)
    53期 27748~ (16年目)
    54期 28497~ (15年目)
    55期 29408~ (14年目)
    56期 30348~ (13年目)
    57期 31381~ (12年目)
    58期 32581~ (11年目)
    59期 33724~ (10年目)
    60期 35165~ (9年目)
    61期 37429~ (8年目)
    62期 39704~ (7年目)
    63期 41985~ (6年目)
    64期 44085~ (5年目)
    65期 46237~ (4年目)
    66期 48314~ (3年目)
    67期 50339~ (2年目)
    68期 52212~ (1年目)

  • 弁護士の登録番号と修習期の早見表(2015.2版)

    ※ 68期に対応した最新版をこちらにアップしています(H28.4.5追記)

    毎年好評の「弁護士の登録番号と修習期の早見表」ですが、今年は、1期から表にしてみました。
    長すぎて見にくいような気もしますが、今回はこのまま掲載してみます。
    なお、弁護士の登録番号は、日弁連ホームページの弁護士検索ページで簡単に調べられます。
    但し、以下の点に注意して使って下さい。

    1. 一度弁護士登録しても、留学・出産・病気などにより一度弁護士登録を抹消して、その後再登録した場合等、新たに登録番号が付く場合がありますので、そういう弁護士は下記の早見表とは修習期が異なり、実際には経験豊富だった、ということがありえます。
    2. 学者先生が弁護士登録した場合や、裁判官・検察官が退官後に弁護士登録したような場合には、下記早見表は意味がないでしょう。
    3. 既に退会・死亡等で登録抹消された方の番号は、実際の期とズレている可能性があります(早見表作成時における弁護士会への登録情報をもとに作成しているため、登録抹消されている弁護士の情報は正確に扱えません)。

    1期 5251~
    2期 5389~
    3期 5603~
    4期 5835~
    5期 6078~
    6期 6263~
    7期 6498~
    8期 6720~
    9期 6903~
    10期 7168~
    11期 7447~
    12期 7716~
    13期 7991~
    14期 8311~
    15期 8634~
    16期 8974~
    17期 9355~
    18期 9789~
    19期 10292~
    20期 10791~
    21期 11267~
    22期 11782~
    23期 12320~
    24期 12844~
    25期 13507~
    26期 14013~
    27期 14509~
    28期 15050~
    29期 15535~
    30期 16028~
    31期 16452~
    32期 16899~
    33期 17318~
    34期 17811~
    35期 18291~
    36期 18743~
    37期 19161~
    38期 19588~
    39期 20037~
    40期 20484~
    41期 20962~
    42期 21448~
    43期 21949~
    44期 22416~
    45期 22912~
    46期 23371~
    47期 23877~
    48期 24453~
    49期 25107~
    50期 25761~
    51期 26427~
    52期 27091~
    53期 27748~
    54期 28497~
    55期 29408~
    56期 30348~
    57期 31381~
    58期 32581~
    59期 33724~
    60期 35165~
    61期 37429~
    62期 39704~
    63期 41985~
    64期 44085~
    65期 46237~
    66期 48314~
    67期 50339~

  • 法律事務所ホームページのSEOとグーグルサジェスト

    先般投稿しました田島寛之弁護士の氏名が某法律事務所のサイトに冒用されていた件ですが、同事務所から田島弁護士に回答があったそうです。

    アトム法律事務所から回答がありました | 弁護士田島寛之のサイト

    この問題は、単に田島弁護士と同事務所の間の問題にとどまらず、ネット社会における法律事務所の広告のあり方について、いくつもの難しい問題を示唆しているものと思いますが、それはひとまず横に置いておいて、グーグルサジェストとは一体何であるか、サイトにグーグルサジェストを自動で読み込むということはどういうことかについて、法律事務所の広告との関係も踏まえながら検討してみたいと思います。

    グーグルサジェストとは、グーグル検索において、ユーザーの入力中であっても、検索キーワードの候補を表示する機能です。グーグル検索の利用者は、入力途中で表示されたキーワード候補を見て「お、このキーワードで検索してみるか」と思ったりしますので、グーグルサジェストの機能により候補として表示されたキーワードは、強く利用者を誘引します。この検索キーワードの候補は、キーワードとしての人気度によって選ばれると言われています。

    そして、あるサイトが、グーグルサジェストによって表示されるキーワード候補による検索結果の中で上位に表示されると、そのサイトにグーグル検索の利用者を強く誘引できることになります。

    グーグルサジェストによって表示されるキーワード候補は、専用のツールを使ってまとめて取得することができます。そして、まとめて取得したキーワード候補を用いてコンテンツを作成する、ということがSEO対策として取られることがあります。

    さてここまでの話については、以下のページがわかりやすいでしょうか。

    これは便利!!SEOに必須!!Googleサジェストキーワード一覧を取得してくれるツール5つ|ウェブシュフ

    グーグルサジェストを利用したSEO手法について見たところで、某法律事務所の話に戻りますが、同事務所の田島弁護士への回答からすると、同事務所は、先般の投稿で説明しましたコンテンツ・ジェネレーターに、グーグルサジェストによって表示されるべきキーワード候補群を読み込ませることによって、グーグルサジェストのキーワード候補を含んだコンテンツを自動的に作成し、よってもってグーグル検索の利用者を同事務所のサイトに誘導しようとしたのでしょう。

    かかる手法について、グーグルからのペナルティはさておいて、法律事務所における広告手法として問題になるのは、以下のような点だと思います。

    1 グーグルサジェストにより取得したキーワード候補をコンテンツジェネレータに読み込ませる時点で、そのキーワードが自らの事務所が手がけている事件と関連するかどうかの判断がなされているか否か。

    →同事務所も、内乱罪なんて手がけたことはないでしょうが、もし「内乱罪」がグーグルサジェストにより取得されたキーワードだとすると、このキーワードが、事務所が手がけている事件と関連するか否かを判断していないということになるでしょう。もちろん、弁護士の業務には「これまではやったことないけどできます」という業務もありますが、そういった読み取り方ができるような広告だったかどうかも問題になるでしょう。

    2 グーグルサジェストにより取得した弁護士名をコンテンツジェネレータに読み込ませる時点で、自らの事務所に所属していない弁護士名がコンテンツに表示される可能性を認識できたか否か。

    →これは、当然認識できたでしょう。

    3 上記の仕組みが、誰が、あるいは誰の指示により構築されたのか。同事務所の指示によらないとすると、業者に対する監督責任があるか。

    →依頼した業者が明確な指示を無視したなどの特段の事情がない限り、少なくとも監督責任は認められるのではないでしょうか。

    上記のようなSEO手法による広告が、一般社会においては許容されるとしても日弁連における弁護士の業務広告に関する規程3条7号にいう「品位を害する」といえるか否か、かなり微妙ではないかと思います。

    なお、同事務所のサイトを全体的に眺めると、日弁連の運用指針との関係ではもっと端的に問題な部分があるようにも見えますが、本エントリでは触れないこととします。

    ※本エントリは、あくまで私の見解を示したものにすぎませんので、ご了承下さい。

  • コンテンツ・ジェネレーターによる法律事務所ホームページのSEO

    はてさて先日、私が親しくしている後輩弁護士が、全然関係の無い法律事務所のホームページに所属弁護士のように掲載されていたという事件が発生しました。

    某法律事務所のホームページに、氏名を冒用されました。 | 弁護士田島寛之のサイト

    ほかにも、有名なところだと、岡口裁判官をネタにした漫画などで有名な中村真弁護士も被害(?)にあい、FBでいろいろコメントされておられるようです。恐らくこの事件も漫画化されるでしょうから、楽しみに待ちましょう。

    ちなみに、読んでも役に立つような内容が全くないこんなページを作成して、この法律事務所は、何の意味があるのでしょうか。

    ・・・ピンとくる人はピンとくると思います。

    こういうページですが、弁護士に依頼したいと思った市民がグーグルで罪名・地名等とともに法律事務所を検索した際に、自分のサイトを上位に表示させるための仕掛けにすぎません。人が読むことは期待しておらず、グーグルのロボットが巡回してインデックスしてくれればいい、という仕組みです。

    先般話題になった、この法律事務所の、私戦予備や内乱予備陰謀で取調を受けている旨の相談事案も、同じように、グーグルのロボットが巡回してインデックスしてくれればいいだけで、人に読ませようとするものではないでしょう。

    いわゆる、コンテンツ・ジェネレーターを使ったSEOによる集客ですね。

    SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語で言うと「検索エンジン最適化」です。コンテンツ・ジェネレーターを使ったSEOは、この業者さんのページがわかりやすいです。

    コンテンツ・ジェネレーター(SEO対策)プレゼンテーション

    ちなみにグーグルは、この手の「ズル」を嫌います。グーグルには、世界中のコンテンツのうち、利用者にとって読む価値の大きいコンテンツから順に検索上位に表示させたいという強い意志があります。この意志の強さが、他の検索サイトとの差を生み出して、ナンバーワンになり、オンリーワンになりました。

    二昔前、SEO業者は、顧客のページを検索サイトの上位に表示させるため、リンク集だけ掲載したサイトを何百と乱立させて顧客のサイトにリンクを貼ることによって被リンク数を稼がせていましたが、グーグルはこういったSEOの手法に大きなペナルティを科しました。

    その後も、検索エンジンのアップデートの度に、不誠実なSEOの手法にペナルティを科してきました。

    某法律事務所のこういったSEO手法も、そのうちグーグルから大きなペナルティを科されるでしょう。

    ところで、私の後輩弁護士が表示されてしまったのは、恐らくはSEO業者のミスだろうと思います。しかし、業者に依頼してSEO対策をしているこの法律事務所は、自分のサイトにどのようなコンテンツが掲載されているのか、きちんと把握しているのでしょうか。

    そして、こういった手法で顧客を誘引しようとする姿勢は、一般市民からはどのように見えるのでしょうか・・・。

    なお、この記事を読まれた弁護士の先生は、「ご自身の名前+弁護士」を一度グーグルで検索してみることをお勧めします。